『憐れみの3章』はオムニバス?ヨルゴス・ランティモス監督とエマ・ストーンが紡ぐ物語のネタバレ考察とキャスト、曲、RMFの謎に迫る

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目次

概要

ヨルゴス・ランティモス監督がエマ・ストーンら豪華キャストとタッグを組んだ映画『憐れみの3章』は、観る者の心をかき乱す不条理とブラックユーモアに満ちた3つの物語から成るオムニバス作品です。一見独立しているようでいて、「RMF」という謎の存在や共通の俳優陣によってゆるやかに繋がる各章では、支配と服従、アイデンティティの揺らぎ、そして人間の本質が容赦なく描き出されます。ランティモス監督ならではの独特な世界観と映像美の中で、私たちは予測不可能な展開に翻弄されながらも、人間の心の奥底に潜む狂気と滑稽さを目撃することになるでしょう。

作品情報

  • 公開日または配信開始日:2024年9月27日
  • ジャンル:ブラックコメディ
  • カテゴリー:映画
  • 上映時間:165分
  • 制作国:アイルランド、イギリス、アメリカ
  • 年齢制限:18+
  • 出演:エマ・ストーン、ジェシー・プレモンス、ウィレム・デフォー、マーガレット・クアリー
  • 監督:ヨルゴス・ランティモス

視聴可能な主なVOD

*VODとは、ビデオオンデマンドの略で、視聴者が好きなときに好きな動画作品を見ることができるサービスです。

*2025年6月現在、月額料金で視聴できるサービスのみを表記しています。

うずひこ

Disney+では見放題で楽しむことが可能です。

この作品を観るなら!Disney+の魅力

『憐れみの3章』を観るなら、何と言ってもDisney+がおすすめです!ヨルゴス・ランティモス監督とエマ・ストーンの黄金タッグ作品を見放題配信で楽しめるのは大きな魅力。通勤・通学中やちょっとした空き時間にも便利なダウンロード機能を使えば、通信環境を気にせず高画質で作品世界に没入できます。しかも、Disney+なら話題作も名作も全て見放題!『憐れみの3章』をきっかけに、あなたのエンタメライフがさらに充実すること間違いなしです。

見どころ

エマ・ストーン×ヨルゴス・ランティモス監督の三度のタッグ

『女王陛下のお気に入り』『哀れなるものたち』で唯一無二の世界観を共に築き上げてきたエマ・ストーンとヨルゴス・ランティモス監督。本作で三度目となるタッグは、さらに研ぎ澄まされ、観客を予測不可能な迷宮へと誘います。彼女の変幻自在な演技と監督の鋭い演出が生み出す化学反応から目が離せません。二人の絆が生み出す、奇妙で美しい映画体験をぜひ!

サブスタンスでも話題:マーガレット・クアリーの魅力

カンヌ国際映画祭で大きな注目を集めた映画『サブスタンス』でもその才能を遺憾なく発揮したマーガレット・クアリー。本作『憐れみの3章』でも、彼女ならではの独特な存在感と表現力で、複雑なキャラクターを見事に体現しています。物語に深みと謎めいた雰囲気を与える彼女の演技は必見。今後ますます目が離せない女優の一人です!

魅惑的な音楽との融合

ヨルゴス・ランティモス監督作品の魅力の一つが、映像と見事にシンクロし、時に不穏に、時に軽快に物語を彩る音楽です。本作でも、印象的な楽曲たちが登場人物たちの心理や物語の奇妙な雰囲気を効果的に高めています。特にダンスシーンで使われる曲は、一度聴いたら忘れられないかも?ぜひ音楽にも注目して、作品の世界に浸ってみてください。

評価

総合評価

憐れみの3章
総合評価
( 4 )
出典:disneyplus.com

感想

うずひこ

前作『哀れなるものたち』の衝撃が忘れられず、『女王陛下のお気に入り』でヨルゴス・ランティモス監督の世界観をしっかり予習して劇場へ足を運びました!『憐れみの3章』は、「RMF」という謎のキーワードで繋がる(繋がらない?)三部作。リズミカルでテンポの良い展開と、どこか重苦しく不穏な空気が混ざり合う独特の構成は、まさにランティモス監督ならでは。正直なところ、物語の全てを理解できたとは言えませんが、それこそが監督の狙いなのかもしれません。原題「Kinds of Kindness(優しさの種類)」と邦題「憐れみの3章」が示す視点の違いも興味深く、誰の視点でこの奇妙な物語を捉えるかで、抱く感想も大きく変わってきそうです。難解さも含めて、ヨルゴス・ランティモス監督の唯一無二のセンスを存分に堪能できる、刺激的な作品でした!

こんなあなたにおすすめ!

ヨルゴス・ランティモス監督のファン

うずひこ

過去作『ロブスター』や『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』のような、独特のブラックユーモアと不穏な世界観が好きなあなたなら間違いなくハマるはず!

考えさせられる映画が好き

うずひこ

明確な答えが提示されず、観終わった後も「あのシーンの意味は?」「RMFとは一体…?」と考えを巡らせるのが好きなあなたに。

不条理演劇やシュルレアリスム芸術の愛好者

うずひこ

カフカやベケットの作品に通じるような、現実の論理が通用しない奇妙な物語世界に魅力を感じるあなたへ。

人間の深層心理やカルト集団の力学に関心がある方

うずひこ

登場人物たちの異常な行動や歪んだ関係性、カルト的な集団の描写を通して、人間の心の闇や社会の奇妙な側面を垣間見たいあなたに。

“RMF”の謎解きに挑戦したいミステリー好き

うずひこ

映画に散りばめられた断片的な情報から、「RMF」とは何か、三つの物語がどう繋がるのか、自分なりの考察を組み立てるのが得意なあなたにおすすめです。

ネタバレ・トリビア情報(クリックで展開)

エマ・ストーンの即興ダンスが採用!

第三話でエマ・ストーンが披露する印象的なダンス。実はこれ、『哀れなるものたち』の撮影合間に彼女がふざけて踊った即興ダンスが元になっているんです!その様子を撮影してランティモス監督に送ったところ、監督が大変気に入り、本作への採用が決定したのだとか。俳優の自発的な遊び心から生まれたものが作品に取り入れられるなんて、面白いですね。

「彼らが私を殺した。全員が。」ギリシャ語の詠唱の意味

映画『憐れみの3章』で印象的に使われるギリシャ語の詠唱「me skotosan. oloi. oloi」。これは「彼らが私を殺した。全員が。」という意味です。
ギリシャ出身のヨルゴス・ランティモス監督がこの母国語のフレーズを選んだのは、単なる偶然ではありません。この言葉は、映画全体を貫く「見えざる手による抑圧」や「集団による個人の破壊」という重いテーマを象徴しています。
3つの物語それぞれで、登場人物たちは直接的、あるいは比喩的な意味で誰か(あるいは何か)によって精神的、肉体的に追い詰められ、「殺され」ていきます。この詠唱は、その悲痛な叫びであり、特定の犯人を指すというよりは、周囲の人間関係、社会構造、あるいは抗えない運命そのものに向けられた告発のようにも聞こえます。
つまり、このフレーズは、登場人物たちが直面する不条理な状況と、それに対する彼らの無力感や絶望感を凝縮して表現し、観客に強烈な印象を残すための重要な仕掛けと言えるでしょう。

あの紫のダッジ・チャレンジャーは誰の?

第三幕で強烈な印象を残す紫色のダッジ・チャレンジャー。なんとこの車、エマ・ストーンの夫である映画監督デイヴ・マッカリーの私物なのだとか!映画の小道具とキャストの私生活がこんな形で繋がっているなんて、ちょっとした驚きですよね。この事実を知ってから観ると、また違った面白さがあるかもしれません。

R.M.F.の考察

謎の人物R.M.F.は、物語全体を貫く特異な存在として、観客に多様な解釈を促す重要な役割を担っています。R.M.F.の存在意義について考察します。

1. 物語を繋ぐ「糸」としての役割

R.M.F.は、独立した3つの物語全てに登場する唯一のキャラクターです。第1話「R.M.F.の死」では主人公ロバートによって殺害され、第2話「R.M.F.は飛んでいる」ではヘリコプターを操縦する姿で現れ、第3話「R.M.F.がサンドイッチを食べる」では超能力を持つ女性ルースによって蘇生させられます。

ヨルゴス・ランティモス監督によれば、R.M.F.は主要キャラクターを再登場させることなく3つの物語を微妙に繋ぎ合わせるための存在であり、その存在自体が極めて重要であったとされています。彼の具体的な背景や目的は意図的に曖昧にされており、観客自身の解釈に委ねられています。

2. 不条理と人生の無常観の象徴

特に印象的なのは、第3話の結末です。R.M.F.は蘇生した後、周囲で起こる混乱や悲劇(彼を蘇生させたルースの死など)を意に介さず、ただ黙々とサンドイッチを食べています。この姿は、人生における不条理さや、人間の計画や感情とは無関係に淡々と続いていく日常、あるいは生命そのものの不可解な力強さを象徴していると解釈できます。

ある批評では、この結末は人生の奇妙さや滑稽さを暗示し、「人生は一つの大きなジョークのようなもの」であり、登場人物たちの行動が必ずしも望んだ結果に繋がらず、人間の計画とは無関係に物事が展開していくさまを示唆していると分析されています。R.M.F.のこの超然とした態度は、人間ドラマに対するある種の「無関心さ」や「超越性」を体現しているとも言えるでしょう。

3. 受動的な存在と運命のメタファー

物語を通して、R.M.F.は自ら積極的に行動を起こすというよりは、他者の行動の対象となる受動的な存在として描かれます。彼は殺害され、目撃され、そして蘇生させられます。このような彼の在り方は、人間が抗うことのできない運命や、他者の意志によって翻弄される存在のメタファーとして捉えることも可能です。

R.M.F.を演じているのがランティモス監督の長年の友人であるヨルゴス・ステファナコスであるという事実は、このキャラクターの私的な意味合いや、監督の作品世界におけるある種の「お守り」あるいは「固定点」のような役割を示唆しているかもしれません。

結論として

R.M.F.は単なる脇役ではなく、『憐れみの3章』のテーマ性を深化させるための鍵となるキャラクターです。彼の謎めいた存在と各話での特異な役割は、物語の連結、不条理の提示、そして運命への問いかけといった複数の機能を果たしており、観客に強烈な印象と深い思索の余地を残します。その解釈の多様性こそが、ランティモス監督がR.M.F.というキャラクターに込めた意図なのかもしれません。

まとめ:憐れみの3章とVODでエンタメを楽しもう!

ヨルゴス・ランティモス監督とエマ・ストーンが織りなす、奇妙で刺激的な映画『憐れみの3章』。その唯一無二の世界観は、きっとあなたの知的好奇心をくすぐるはずです。そして、本作で強烈な印象を残すマーガレット・クアリーの活躍も見逃せません。

「映画館に行くのはちょっと…」という方も、Disney+のようなVODサービスなら、自宅で気軽に、好きな時間に本作のような話題作を楽しむことができます。月額料金だけでたくさんの映画やドラマが見放題になるVODは、忙しい現代人にとって最高のエンタメツール。ぜひ『憐れみの3章』をきっかけに、VODを活用して、あなたの毎日をもっと豊かで楽しいものにしてみませんか?まずは気軽に、お好みのVODサービスをチェックしてみてくださいね!

うずひこ

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