『少年の君』の魅力を徹底解説!2021年7月公開の中国・香港製サスペンス・ミステリー映画をレビュー。心揺さぶるロマンスと主演チョウ・ドンユイ、イー・ヤンチェンシーの演技に注目。星五段階評価で話題の作品、視聴可能なVODもご紹介。また、劇中で印象に残ったセリフも紹介しますので、ぜひ探してみてください。
印象的なセリフ『復習が当然なら、安心して子供を産める?』
中国映画『少年の君』について
概要
本作は、優秀な女子高生がいじめに遭い、少年が必死な思いで彼女を守るというストーリーが描かれた中国映画です。主演は絶大な人気を誇るチョウ・ドンユイとイー・ヤンチェンシーで、監督のデレク・ツァンの父は『インファナル・アフェア』などで知られる名優エリック・ツァンです。また、香港のアカデミー賞である香港電影金像奨で8冠を獲得し、第93回アカデミー賞国際長篇映画賞にノミネートされるなど、その評価は非常に高い作品です。
作品情報
- 公開日または配信開始日:2021年7月16日
- ジャンル:サスペンス・ミステリー・ロマンス
- カテゴリー:映画
- 上演時間:135分
- 制作国:中国・香港
- 年齢制限:G(制限はありません)
- 主演:チョウ・ドンユイ(周冬雨)、イー・ヤンチェンシー(易烊千璽)
- 監督:デレク・ツァン
視聴可能な主なVOD
*VODとは、ビデオオンデマンドの略で、視聴者が好きなときに好きな動画作品を見ることができるサービスです。
*2024/7現在、月額使用料で視聴出来るサービスのみ表記しています。
わたしはAmazon Prime Videoで観ました。現在はレンタルになっています。
皆さんのコメントまとめ
良いコメント:
・「いじめ、貧困、受験戦争など、現代中国が抱える過酷な社会問題を描いた社会派青春映画」
・「優等生の少女と不良少年という、相入れない二人が心を通わせていく物語」
・「いじめ問題に対する抑止効果を願って描いている」
・「少女の心の葛藤が痛々しく伝わってくる」
・「運命に闘いを挑み屈服しない強さを、か細いか弱い姿で表現している」
悪いコメント:
・「途中からストーリーが複雑になり本題からどんどん脱線して」
・「サムネから爽やか青春映画だと思っていたら全然違く、始まってすぐ重い気分になりました」
・「ソウルメイト」の主役の安生の女臭さとは真逆」
総合的に、「少年の君」は社会派青春映画として高く評価されており、主人公の心情描写や人間関係の描写が良いと評価されています。一方で、ストーリーの複雑さや主人公の描写の硬さなどの課題も指摘されています。この映画は、現代中国が抱える社会問題を描いた重要な作品だと言えるでしょう。
まとめ
うずひこの評価
イメージ画少年の君
感想
映画『少年の君』についての感想を書かせていただきます。
第93回アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされ、香港電影金像奨で八冠達成など、多くの受賞を果たしている「少年の君」は、中国が抱える問題を切なくも大胆に描いています。
進学校で少女が飛び降り自殺をする。学校内で横行するいじめ。いい学校に入り、いい就職をしたいとひたすら願うチョウ。チョウもまたいじめのターゲットとされてしまうが、必死に抗います。その抵抗にも限界が来た時、ストリートチルドレンのシャオベイがチョウを助け出します。
ネタバレ!考察
テーマについて
現在中国が抱えている急激な経済成長下で生まれた経済格差、その格差から派生する過度の受験戦争、ストリートチルドレンの増加、ストレス増加によるいじめの横行などを赤裸々に綴った『少年的你,如此美麗』を原作に描かれています。
現状から抜け出したいけれど、抜け出せない。そのストレスは外に向けられます。 そのストレスを理解し、支えてくれる存在に出会えた時、人は人のために自らを犠牲にできる存在となるのです。
中国で絶大な影響力を持つアイドルグループ「TFBOYS」のイー・ヤンチェンシー(易烊千璽:シャオベイ)がいじめへのメッセージを読み上げ、エンドロールに入ります。 デレク・ツァン監督がこの映画で伝えたかったことが感じられるラストになっています。
パクリ疑惑
東野圭吾さんの「白夜行」や「容疑者Xの献身」などの設定を盗作しているとして、中国国内ではSNSで炎上しました。
シャオベイは愛するチェンのために関係性を隠し、チェンの殺人の罪を被り捕まってしまいます(これは「容疑者Xの献身」で見られる花岡靖子と石神の関係性)。 シャオベイとチェンは周囲に分からないよう関係性を深めていきます(これは「白夜行」の亮司と雪穂の関係性だと指摘されています)。 などの書き込みがあり、原作作者チオ・ユエシーさんも盗作ではないことに言及したコメントを出しています。
中国では東野圭吾さんの人気が非常に高く、一部熱狂的なファンが独自の見解を拡散しているとの見方もあるようで、真意は不明です。 中国では”オマージュ”的な立ち位置で、原作をアレンジした作品が公に発表され認知されていることもあり、その線引きは難しいようです。
ラストは涙が止まりませんでした。中国が直面する社会問題、いじめ、受験戦争、ストリートチルドレンをデレク・ツァン監督が強いメッセージを込めて作り上げています。
エンディングには賛否両論があるようですが、私は肯定派です。明るい未来を想像できる良いシーンだと思います。私は迷わずお薦めできる作品ですので、興味を持っていただいた方は、ぜひご覧ください。
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最後までご覧いただきありがとうございました。
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