概要
作品情報
- 公開日または配信開始日:2023年10月20日
- ジャンル:ドラマ、サスペンス、歴史
- カテゴリー:映画
- 上映時間:3時間26分 (206分)
- 制作国:アメリカ
- 年齢制限:PG12
- 出演:レオナルド・ディカプリオ、ロバート・デ・ニーロ、リリー・グラッドストーン
- 監督:マーティン・スコセッシ
視聴可能な主なVOD
*VODとは、ビデオオンデマンドの略で、視聴者が好きなときに好きな動画作品を見ることができるサービスです。
*2025年6月現在、月額使用料で視聴できるサービスのみ表記しています。

Apple TV+のオリジナル作品です。Amazon Prime Videoでは、別途「Apple TV+チャンネル」にご登録いただくことで、視聴することが可能です。
この作品を観るなら!Apple TV+の魅力

『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』はApple TV+のオリジナル作品のため、見放題で視聴できるのはここだけ!月額900円(税込)で、本作のような話題作から質の高いオリジナルドラマ、映画まで全てが見放題なのは大きな魅力です。もちろんダウンロード機能も完備しているので、通信環境を気にせず、3時間超えの大作を好きなタイミングでじっくり鑑賞できます。Apple製品ならではの高画質・高音質で、スコセッシ監督が描く重厚な世界にどっぷり浸かってみませんか?Amazon Prime Video内のApple TV+チャンネル経由でも視聴可能です。

見どころ

レオ様の苦悶に満ちた表情演技
愛する妻と、欲望を煽る叔父との間で揺れ動く主人公アーネスト。レオナルド・ディカプリオが演じる彼の、罪悪感と自己正当化が入り混じった苦悶の表情は、本作の最大の魅力の一つです。ただの悪人ではない、人間の弱さや愚かさを全身で表現する「情けないレオ様」の姿は、観る者の心に強烈な印象を残します。
FBI誕生のきっかけを歴史の目撃者として
この映画が描くのは、実際に起きた「オセージ族連続怪死事件」。この闇深い事件の捜査が、後のFBI(連邦捜査局)がその権限を強化し、組織として大きく成長するきっかけとなりました。エンタメ作品として楽しみながら、アメリカの法執行機関の歴史における重要な転換点をリアルに体感できるのも、この作品ならではの醍醐味です。
静かなる圧巻の存在感、リリー・グラッドストーン
主人公アーネストの妻モリーを演じたリリー・グラッドストーンの、静かながらも凛とした存在感は必見です。次々と家族を失い、自らも心身共に追い詰められていく中、彼女が見せる気高さと深い悲しみの表現は、物語に圧倒的な奥行きと説得力を与えています。アカデミー賞主演女優賞ノミネートも納得の演技です。
原作小説との比較
本作は、デイヴィッド・グランによる優れたノンフィクション小説『花殺し月の殺人 インディアン連続怪死事件とFBIの誕生』を原作としています。同じ衝撃的な史実を扱いながらも、小説と映画ではその描き方や焦点が異なり、それぞれが独自の魅力を持っています。

共通点
中核となる事件: 1920年代にオクラホマ州で先住民オセージ族が石油利権をめぐり次々と殺害された「恐怖の時代」と呼ばれる連続殺人事件を題材にしています。
主要な登場人物: 犠牲となるモリー・バークハート、その夫で犯行に加担するアーネスト、そして首謀者である叔父ウィリアム・ヘイルなど、中心人物は共通しています。
根本的なテーマ: 人間の飽くなき強欲、根深い人種差別と搾取、そして信頼の裏切りといった、事件の根底にある重いテーマを描いている点で一致します。
相違点
物語の焦点: 小説は黎明期のFBIによる捜査の過程を追う「ミステリー/ノンフィクション」に重点を置いていますが、映画は犯人像を早期に明かし、アーネストとモリー夫妻の歪んだ関係性を描く「人間ドラマ」に焦点を当てています。
主人公と視点: 小説はFBI捜査官トム・ホワイトの視点が中心ですが、映画は主に加害者である夫アーネストと被害者である妻モリーの視点から物語が進行します。
結末の描き方: 小説は事件後も続く未解決の謎や、より広範な陰謀の可能性にまで踏み込みますが、映画はラジオドラマという形式を用いて事件の顛末を語る、メタ的な締めくくり方をしています。
所感
小説版は、丹念な調査でアメリカ史の闇を暴く優れた「記録」であり、事件の全体像と組織的腐敗の根深さを知ることができます。一方、映画版はスコセッシ監督の手腕により、その史実を人間の弱さと裏切りをテーマにした重厚な「記憶」のドラマへと昇華させています。小説で事件の背景を知ってから映画を観ることで、登場人物たちの感情や悲劇の深さをより立体的に感じ取ることができ、両者は見事に補完し合う関係にあると言えるでしょう。
評価
総合評価
出典:Amazon.co.jpキラーズ・オブ・ザ・フラワームーン
感想

これほどまでに弱く、情けないレオナルド・ディカプリオを見られる作品は珍しいかもしれません。しかし、そこは流石のレオ様。苦悶の表情一つとってもバリエーションが豊かで、時折見せる純粋な喜びの表情との対比が、キャラクターの愚かさと哀れさを際立たせていました。また、妻モリーを演じたリリー・グラッドストーンさんの、静かながらも芯の強い演技にすっかり魅了されてしまいました。3時間半近い上映時間は劇場で観るには少し覚悟がいりますが、VODなら自分のペースで休憩を挟みながら鑑賞できるので、物語の重厚さを心ゆくまで味わうことができ大満足です。
こんなあなたにおすすめ!

ディカプリオやデ・ニーロ、スコセッシ監督のファン

巨匠スコセッシ監督のもと、現代映画界を代表する二人の名優が繰り広げる演技合戦はまさに圧巻の一言。特に、これまでになく「情けない」ディカプリオの姿は、ファンならずとも必見です。
実際に起きた事件を基にした、重厚な歴史ドラマやサスペンスが好きな方

アメリカ史の暗部として語られる「オセージ族連続殺人事件」を、圧倒的なリアリティと緊張感で描き出しています。エンタメでありながら、歴史の事実の重みを体感したいあなたにぴったりです。
原作小説『花殺し月の殺人』を読んで、映像で物語を追体験したい方

小説が「捜査」に焦点を当てたのに対し、映画は「犯人側の内面」を深く掘り下げます。活字で想像した世界が、スコセッシ監督の映像美でどう表現されるのか、その違いを楽しむのも一興です。
単純な勧善懲悪ではない、人間の弱さや愚かさを描く「トゥルークライム」作品の愛好家

本作は単純な勧善懲悪では終わりません。なぜ人は罪を犯すのか、悪に加担してしまうのか。人間の心の弱さや道徳の曖昧さをえぐるような、深く考えさせられる物語が好きな方におすすめです。
従来の西部劇が描いてきた「開拓史」の裏側にある、搾取の歴史といったテーマに興味がある方

輝かしい開拓史として描かれがちなアメリカの歴史。その裏側で起きていた先住民への搾取と暴力というテーマに鋭く切り込んでいます。新たな視点で歴史を見つめ直すきっかけをくれる作品です。
ネタバレ・トリビア情報(クリックで展開)
FBI創設者と犯罪者、ディカプリオの奇妙な縁
本作で描かれる捜査局は、後のFBIの前身です。実は、主人公アーネストを演じたレオナルド・ディカプリオは、2011年の映画『J・エドガー』で、まさにそのFBIを創設し、長年長官として君臨したJ・エドガー・フーヴァーを演じているのです。FBIの創設者を演じた俳優が、時を経てそのFBIに追われる犯罪者を演じるという、この奇妙な巡り合わせは、映画ファンならニヤリとしてしまう面白い偶然ですね。
“情けないレオ様”は意図的な役作りだった
本作のディカプリオが演じるアーネストは、どこか頼りなく、愚かで、決して格好良い人物ではありません。実はこれ、ディカプリオ自身が「観客に好かれない、美化しないキャラクター」として意図的に作り上げたもの。スターとしてのイメージをかなぐり捨て、人間のどうしようもない弱さやみっともなさを200%の力でさらけ出すことで、悪の陳腐さ、そして凡庸な人間が巨大な悪に加担してしまう恐ろしさを際立たせています。
スコセッシ監督ならではの”救いのない”物語
マーティン・スコセッシ監督の作品は、ハリウッド映画にありがちな「正義が勝ち、悪が滅びる」という単純な勧善懲悪で終わらないことで知られています。本作もその例に漏れず、事件が解決した後も、どこかやりきれない後味の悪さが残ります。これは、アメリカの歴史の暗部を容赦なく描き、観客に安易なカタルシスを与えないという監督の強い作家性の表れ。歴史の事実と、そこに生きた人々の複雑な感情に真摯に向き合った結果なのです。
『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』日本語吹き替え/字幕版ブルーレイ・DVDの販売状況について
2025年6月現在、映画『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』の日本語吹き替え/字幕版を収録した公式のブルーレイならびにDVDは、日本国内ではまだ発売されておらず、発売日も未定です。
日本語吹き替え版について
本作には日本語吹き替え版が存在し、Apple TV+などの配信サービスで視聴することが可能です。主な登場人物の吹き替えキャストは以下の通りです。
役名 | 俳優 | 日本語吹き替え |
---|---|---|
アーネスト・バークハート | レオナルド・ディカプリオ | 加瀬康之 |
ウィリアム・ヘイル | ロバート・デ・ニーロ | 樋浦勉 |
モリー・カイル | リリー・グラッドストーン | 岡田恵 |
トム・ホワイト | ジェシー・プレモンス | 前田一世 |
オンラインストアでの販売品に関するご注意
一部のオンラインストアやフリマアプリなどで、本作のブルーレイやDVDが販売されているケースが見られますが、これらは日本で正規にライセンスされた商品ではない、いわゆる海賊版やリージョンコードの異なる輸入盤である可能性が高いため、購入には注意が必要です。これらの商品は、日本語吹き替えや字幕が収録されていなかったり、日本の一般的な再生機器で視聴できない場合があります。
今後の公式な発売情報については、配給会社の公式ウェブサイトの情報を注視することをお勧めします。
まとめ:キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンとVODでエンタメを楽しもう!
『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』は、レオナルド・ディカプリオの圧巻の演技と、アメリカ史の闇に鋭く切り込む社会派なテーマが見事に融合した、見応え抜群の傑作です。3時間半という長尺ですが、その長さを感じさせないほど物語に引き込まれること間違いありません。
「長い映画はちょっと…」と感じる方も、Apple TV+のようなVODサービスなら、自分の好きな時間に好きな場所で、休憩を挟みながらじっくり楽しめます。本作はApple TV+の独占配信なので、この機会に加入を検討してみてはいかがでしょうか。まずは無料トライアルなどを活用して、あなたのエンタメライフをもっと豊かにしてみてくださいね!


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