概要
作品情報
- 公開日または配信開始日:2024年8月17日
- ジャンル:時代劇、コメディ、SF
- カテゴリー:映画
- 上演時間:131分
- 制作国:日本
- 年齢制限:G(どなたでもご覧いただけます)
- 主演:山口馬木也
- 監督:安田淳一
視聴可能な主なVOD
*VODとは、ビデオオンデマンドの略で、視聴者が好きなときに好きな動画作品を見ることができるサービスです。
*2025年5月現在、月額使用料で視聴できるサービスのみ表記しています。
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見どころ

高坂新左衛門という愛すべきキャラクター
タイムスリップしてきた武士、高坂新左衛門。演じる山口馬木也さんの魅力も相まって、その実直さ、不器用さ、そして時折見せるコミカルな一面に、誰もが好きにならずにいられないでしょう。現代の常識に戸惑いながらも、武士としての誇りを失わず、新しい世界で自分の生きる道を見つけていく姿は、応援したくなること間違いなし!彼の成長と葛藤から目が離せません。
時代劇への愛と武士道の探求
本作は、単なるタイムスリップコメディではありません。劇中劇として描かれる時代劇の撮影風景や、そこで語られる「斬られ役」の哲学は、日本の大切な文化である時代劇への深いリスペクトに満ちています。そして、新左衛門が現代で見出す「武士道」とは何か?その答えを彼と共に探求する中で、観る私たちも日本の心に触れるような熱い感動を覚えるはずです。
主演、山口馬木也の演技の魅力
本作の最大の魅力と言っても過言ではないのが、主演・山口馬木也さんの圧巻の演技です。凛々しい武士の立ち振る舞いから、コミカルな表情、そして胸を打つシリアスな感情表現まで、まさに変幻自在。特に殺陣のシーンは迫力満点で、長年培ってきたであろう身体能力の高さが伺えます。彼の演じる高坂新左衛門だからこそ、この物語はこんなにも私たちの心を掴むのでしょう。
キャスト紹介
役名 | 俳優名 (ふりがな) | 年齢 | 代表作 |
---|---|---|---|
高坂新左衛門 | 山口馬木也 (やまぐち まきや) | 52歳 | 映画『一粒の麦 荻野吟子の生涯』、舞台『剣客商売』 |
風見恭一郎 | 冨家ノリマサ (ふけ のりまさ) | 63歳 | ドラマ『おしん』、映画『はいからさんが通る』 |
山本優子 | 沙倉ゆうの (さくら ゆうの) | 45歳 | 映画『ごはん』、『拳銃と目玉焼』 |
山形彦九郎 | 庄野崎謙 (しょうのざき けん) | 37歳 | ドラマ『俺の空 刑事編』、『仮面ライダーセイバー』 |
殺陣師・関本 | 峰蘭太郎 (みね らんたろう) | 77歳 | ドラマ『暴れん坊将軍』、映画『太秦ライムライト』 |
(役名不明) | 紅萬子 (くれない まんこ) | 71歳 | ドラマ『雲霧仁左衛門』シリーズ、映画『ホームレス中学生』 |
西経寺住職 | 福田善晴 (ふくだ よしはる) | 82歳 | 映画『ごはん』、『HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話』 |
撮影所所長・井上 | 井上肇 (いのうえ はじめ) | 64歳 | 映画『三度目の殺人』、ドラマ『半沢直樹』 |
斬られ役俳優・安藤 | 安藤彰則 (あんどう あきのり) | 56歳 | 映画『日本のいちばん長い日』、ドラマ『VIVANT』 |
錦京太郎 | 田村ツトム (たむら つとむ) | 51歳 | 映画『武士の家計簿』、ドラマ『京都マル秘仕事人』 |
山口馬木也 (やまぐち まきや)
- 役名: 高坂新左衛門(こうさか しんざえもん) 本作の主人公である高坂新左衛門は、幕末を生きた会津藩士です。ある夜、長州藩士との斬り合いの最中に落雷に遭い、現代の京都太秦にある時代劇の撮影所にタイムスリップしてしまいます。そこで彼は、戸惑いながらも「斬られ役」として第二の人生を歩むことを決意します。
- 生年月日・年齢: 1973年2月14日生まれ。52歳。
- 主な代表作:映画: 『ベイブルース 〜25歳と364日〜』(2014年)、『一粒の麦 荻野吟子の生涯』(2019年)。テレビドラマ: NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(2022年)。舞台: 『剣客商売』。 本作は、山口氏にとって長編映画初主演作品となりました。長年にわたり時代劇への出演が多く、特にその卓越した殺陣は高く評価されています。
- 俳優と役柄について: 山口馬木也氏は、自身の俳優キャリアにおいて時代劇に救われたと語り、所作や殺陣の習得に真摯に取り組んできました。特に、師と仰ぐ藤田まこと氏主演の舞台『剣客商売』で「山口馬木也の殺陣に一見の価値あり」と劇評に記されたことは、25年以上にわたる俳優活動の大きな支えとなっているようです。本作の脚本を初めて読んだ際、主人公である高坂新左衛門という侍と、かつての自身とを重ね合わせ、運命的な出会いを感じたと述べています。役作りにあたっては、高坂新左衛門が持つ侍としての威厳や風格、そして現代社会に適応しようとする苦悩や歴史的背景を深く掘り下げ、表現するために多くの時間を費やしました。安田淳一監督は、山口氏の演技を「本物の侍が映画に出てくれているという感じで、またかっこいい」と絶賛しており、その存在感は、低予算という製作上のハンデを乗り越え、作品に力強さをもたらす上で不可欠なものであったと言えるでしょう。山口氏の時代劇への深い造詣と卓越した身体表現は、本作のリアリティと主人公の説得力を飛躍的に高め、観客に強い印象を残すことに成功しました。
冨家ノリマサ (ふけ のりまさ)
- 役名: 風見恭一郎 (かざみ きょういちろう) 風見恭一郎は、劇中で一世を風靡した時代劇のスター俳優として登場します。しかし、その正体は、高坂新左衛門が幕末の京都で斬り合い、タイムスリップするきっかけとなった長州藩士・山形彦九郎その人です。風見(山形)は高坂よりも30年早く現代にタイムスリップしており、斬られ役から身を起こし、大スターへと駆け上がりました。
- 生年月日・年齢: 1962年3月4日生まれ。63歳。旧芸名は冨家規政(ふけ のりまさ)。
- 主な代表作:映画: 『はいからさんが通る』(1987年)、『半次郎』(2010年)、『侍タイムスリッパー』(2024年)。テレビドラマ: NHK連続テレビ小説『おしん』(田倉雄役) (1983年)、NHK大河ドラマ『信長 KING OF ZIPANGU』(高山右近役) (1992年) 『暴れん坊将軍』シリーズ、『相棒 season23』(2025年) 長年にわたり、テレビドラマ、特に時代劇の第一線で活躍を続けています。
- 俳優と役柄について: 冨家ノリマサ氏は、BS放送の時代劇での深みのある演技が安田淳一監督の目に留まり、本作への出演オファーを受けました。監督は冨家氏を「素晴らしい俳優」と称賛し、その役に対する真摯なこだわりが作品の質を格段に向上させたと語っています。冨家氏は、風見恭一郎という時代劇スターの役を演じるにあたり、撮影前に居合を学び直し、真剣にしか見えない迫真の殺陣に挑みました。特に、山口馬木也氏演じる高坂新左衛門とのクライマックスにおける殺陣のシーンは、鬼気迫るものであったと山口氏自身も振り返っています。監督を「キャラクターに想定外の深みが出た」と喜ばせるほどの熱演は、冨家氏の豊富な時代劇経験と、大物俳優としての風格が、風見恭一郎という役にリアリティと重厚感を与え、主人公・高坂との対比を鮮やかに際立たせる上で不可欠な要素となりました。
沙倉ゆうの (さくら ゆうの)
- 役名: 山本優子 (やまもと ゆうこ) 山本優子は、物語の舞台となる時代劇撮影所で働く助監督です。メガネをかけた真面目な女性で、本作のヒロイン的役割を担います。
- 生年月日・年齢: 1979年10月10日生まれ。45歳。
- 主な代表作:映画: 『ごはん』(2017年 主演)、『拳銃と目玉焼』(2014年 ヒロイン)。Webショートムービー: アクセーヌ化粧品/美容室NYNY「長い髪」(主演)。 安田淳一監督作品への出演が多く、本作では俳優業に加えて、制作業務や小道具の整備など、裏方の仕事も献身的に手伝っていたことが伝えられています。
- 俳優と役柄について: 沙倉ゆうの氏は、安田淳一監督とは「毎回一緒にやってる」と語られるほど信頼関係が厚く、本作の企画初期段階から山本優子役としてのキャスティングが決定していました。役柄自体も、沙倉氏をイメージした「あて書きに近いかたち」で脚本が執筆されたと言われています。劇中ではメガネをかけた助監督を演じていますが、実際の撮影現場においても、俳優としての出演のみならず、助監督業務、制作進行、小道具の管理や刀の整備に至るまで、多岐にわたる役割を精力的にこなしました。共演者からは親しみを込めて「エンジェル」と呼ばれ、過酷な現場の潤滑油のような存在であったと伝えられています。インディーズ映画という限られた製作体制の中で、彼女のような俳優の枠を超えた多角的な貢献は、作品完成への大きな推進力となったことは想像に難くありません。
庄野崎謙 (しょうのざき けん)
- 役名: 山形彦九郎 (やまがた ひこくろう) 山形彦九郎は、幕末の長州藩士であり、物語の冒頭で主人公・高坂新左衛門がタイムスリップする直前に斬り結んだ相手です。彼こそが、後に冨家ノリマサ氏演じる時代劇スター・風見恭一郎の若き日の姿です。
- 生年月日・年齢: 1987年12月4日生まれ。37歳。
- 主な代表作:テレビドラマ: 『俺の空 刑事編』(2011年 主演・安田一平役)、『梅ちゃん先生』(2012年 伊藤正彦役)、『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』(2014年 井川真澄役)、『仮面ライダーセイバー』(2021年 神代凌牙/仮面ライダーデュランダル役)。映画: 『侍タイムスリッパー』(2024年 山形彦九郎役) 。
- 俳優と役柄について: 庄野崎謙氏が演じた山形彦九郎は、主人公・高坂新左衛門の運命を決定づける最初の対決相手であり、物語の重要な鍵を握る風見恭一郎の過去の姿という、極めて重要な役どころです。この彦九郎が、後に大物俳優・風見恭一郎として再登場するという展開は、物語の大きな驚きの一つであり、観客を引き込む仕掛けとなっています。そのため、彦九郎役には、後の風見のカリスマ性を予感させつつも、若き日の鋭さと力強さを併せ持つ俳優が求められたと考えられます。庄野崎氏は『仮面ライダーセイバー』などで培ったアクション経験も豊富であり、短い登場シーンながらも強烈な印象を残し、後の風見恭一郎との対比を効果的に生み出す役割を担ったと言えるでしょう。
峰蘭太郎 (みね らんたろう)
- 役名: 殺陣師・関本 (たてし せきもと) 東映京都撮影所で働くベテランの殺陣師、関本役を演じました。
- 生年月日・年齢: 1948年5月12日生まれ。77歳。
- 主な代表作:テレビドラマ: 『銭形平次』(大川橋蔵版)、『暴れん坊将軍』シリーズ、『水戸黄門』シリーズ。映画: 『極道の妻たち』シリーズ、『太秦ライムライト』(2014年)。 東映剣会OBであり、殺陣や乗馬、時代劇の所作全般に精通した大ベテラン俳優です。数多くの時代劇作品に出演する傍ら、殺陣師としても長年活動しています。
- 俳優と役柄について: 峰蘭太郎氏のような、長年にわたり東映の時代劇を支え、殺陣の専門家でもある大ベテランをキャスティングしたことは、本作が時代劇としての質、とりわけ殺陣シーンのリアリティと迫力を徹底的に追求する安田淳一監督の強い意志の表れと言えます。峰氏自身が「殺陣師」という役を演じることは、劇中劇のリアリティを格段に高めると同時に、映画製作の裏側で活躍する専門職の方々への敬意を示す、ある種のメタ的な意味合いも込められているのかもしれません。本作は低予算ながらも殺陣のクオリティが非常に高いと評価されていますが、峰氏の出演は、画面に映る演技だけでなく、他の若い俳優たちへの指導や影響も含め、作品全体の質向上に大きく貢献した可能性が考えられます。彼の存在そのものが、「時代劇の魂」を象徴していると言っても過言ではないでしょう。
紅萬子 (くれない まんこ)
- 役名: 役名不明。西経寺の住職の奥様役を演じています。
- 生年月日・年齢: 1953年9月12日生まれ。71歳。旧芸名は紅壱子(くれない いちこ、2015年~2024年)、また講談師・旭堂南紅としても活動しています。
- 主な代表作:映画: 『浪人街 RONINGAI』(1990年)、『ホームレス中学生』(2008年) 『SP 革命篇』(2011年)、『侍タイムスリッパー』(2024年)。テレビドラマ: NHK連続テレビ小説『純ちゃんの応援歌』(1988年)、『ぴあの』(1994年)、『てるてる家族』(2003年)、『だんだん』(2008年)、BS時代劇『雲霧仁左衛門』シリーズ (お松役)。 浪花人情紙風船団の座長を務め、舞台、映画、テレビドラマと幅広い分野で活躍する実力派女優です。
- 俳優と役柄について: 紅萬子氏は、自身が座長を務める「浪花人情紙風船団」(現在、活動停止となり、解散)での活動からもわかるように、人情喜劇を得意とする背景を持っています。本作「侍タイムスリッパー」はコメディタッチの時代劇であり、人情味あふれる物語や庶民への温かな眼差しが作品の魅力の一つとされています。また、安田淳一監督は「おじいちゃん、おばあちゃんに喜んでもらいたい」という思いも作品に込めていると語っています。紅氏のこれまでのキャリアには、多くのNHK朝の連続テレビ小説や人情味豊かな役柄が含まれており、そうした役柄での確かな実績と、彼女が持つ上方の喜劇的センスや温かみのある演技が、本作のテイストと見事に合致し、物語に深みや親しみやすさを与えることを期待されての起用であったと考えられます。
福田善晴 (ふくだ よしはる)
- 役名: 西経寺住職 (さいきょうじ じゅうしょく) 物語の中で、主人公たちが関わる西経寺の住職役を演じています。
- 生年月日・年齢: 1943年6月29日生まれ。82歳。
- 主な代表作:映画: 『HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話』(2017年)、『ごはん』(2017年)、『侍タイムスリッパー』(2024年)。 安田淳一監督の作品『ごはん』にも出演経験があります。
- 俳優と役柄について: 福田善晴氏は、安田淳一監督の前作『ごはん』にも出演しており、監督が「以前ご一緒してお芝居を知っている」と信頼を寄せる俳優の一人です。「住職」という役柄は、物語に落ち着きや精神的な深みをもたらすことが期待されるポジションです。タイムスリップという非日常的な出来事に遭遇し、現代社会で戸惑う主人公・高坂新左衛門にとって、福田氏が演じる住職のような存在は、心の支えとなったり、物語の重要な転換点に関わったりする役割を担っています。その温厚な風貌と年齢を重ねたからこその落ち着いた佇まいは、住職という役に自然な説得力を持たせ、作品の世界観を支える一助となったことでしょう。
井上肇 (いのうえ はじめ)
- 役名: 撮影所所長・井上 (さつえいじょしょちょう いのうえ) 物語の主要な舞台となる東映京都撮影所の所長、井上役を演じています。
- 生年月日・年齢: 1961年3月29日生まれ。64歳。
- 主な代表作:映画: 『三度目の殺人』(2017年)、『ひとよ』(2019年)、『すばらしき世界』(2021年)、『ロストケア』(2023年)、『孤狼の血』(2018年)、『万引き家族』(2018年)。テレビドラマ: NHK大河ドラマ『八重の桜』(伊地知正治役) (2013年)、『半沢直樹』シリーズ。 多くの映画やテレビドラマで重要な脇役を務める実力派俳優であり、自身で演劇プロデュースユニットD-Questを主宰しています。安田淳一監督の作品『ごはん』にも出演しています。
- 俳優と役柄について: 井上肇氏もまた、安田淳一監督の作品『ごはん』に出演経験があり、監督が「お芝居を知っている」と信頼する俳優の一人です。本作で演じる「撮影所所長・井上」という役は、物語の舞台となる撮影所の日常や、そこで巻き起こる騒動の中心人物の一人として、作品のリアリティと進行を支える重要な役割を担います。数多くの話題作で確かな演技力を見せてきた井上氏は、このような役どころにまさに適任と言えるでしょう。劇中では、井上所長のセリフとして、伝説の斬られ役・福本清三氏の著書からの言葉が引用される場面があり、所長役が単なる進行役にとどまらず、作品のテーマ性や時代劇への敬意を代弁する深みを持ったキャラクターとして描かれていることがうかがえます。井上氏の安定した演技が、時にコミカルに、時にシリアスに物語を支えたことは間違いありません。
安藤彰則 (あんどう あきのり)
- 役名: 斬られ役俳優・安藤 (きられやくはいゆう あんどう) 撮影所で働く斬られ役の俳優、安藤役を演じています。
- 生年月日・年齢: 1969年4月30日生まれ。56歳。
- 主な代表作:映画: 『あずみ2 Death or Love』(2005年)、『劒岳 点の記』(2009年) 『日本のいちばん長い日』(2015年) 『関ヶ原』(2017年) 『侍タイムスリッパー』(2024年)。テレビドラマ: 『相棒』シリーズ、『半沢直樹』(2020年)、『VIVANT』(2023年)。 映画、テレビドラマで個性的な役柄を数多く演じています。安田淳一監督は、安藤氏の「白目をむく芝居があるから、彼しかいない!」というユニークな起用理由を語っており、その特異なキャラクター性が期待されたようです。
- 俳優と役柄について: 安藤彰則氏のキャスティングについて、安田淳一監督は「(役は)ほぼ決まっていて」「白目をむく芝居があるから、彼しかいない!」と、特定の演技を期待しての起用であったことを明かしています。これは、安藤氏が持つ個性的な風貌と演技の幅広さを高く評価してのことでしょう。「斬られ役俳優・安藤」という役名が、彼自身の名を冠している点も興味深く、ある種のドキュメンタリー的な要素も含まれているのかもしれません。撮影所を舞台としたコメディ作品において、彼の独特な存在感と演技が、作品全体のユーモラスな雰囲気を醸成し、物語にアクセントを加える重要な役割を果たしています。
田村ツトム (たむら つとむ)
- 役名: 錦京太郎(にしき きょうたろう) 往年の時代劇スターを彷彿とさせる俳優、錦京太郎役を演じています。
- 生年月日・年齢: 1973年12月20日生まれ。51歳。
- 主な代表作:テレビドラマ: 『京都祇園入り婿刑事事件簿9』(梅渓真一役)、朝日放送『京都マル秘仕事人1・2』(草野慎平役)。映画: 『武士の家計簿』(竹中権太夫夫役) (2010年)。
- 俳優と役柄について: 田村ツトム氏が演じた錦京太郎は、かつての時代劇の栄華を象徴するような大御所俳優の役どころです。安田淳一監督からは「二枚目の大御所俳優の空気を出してくれ」との具体的な指示があり、田村氏自身も往年のスターたちの所作を熱心に研究して役に臨みました。特に、刀の渡し方や顔の前での手の構え方といった細かな仕草に至るまで、東映の俳優部から指導を受け、役作りを徹底したと伝えられています。さらに、劇中で使用された鬘と衣装が、実際に時代劇の大スターである里見浩太朗氏が使用したものだったというエピソードは、この役作りへのこだわりと、作品全体の時代劇文化への深いリスペクトを象徴しています。錦京太郎というキャラクターは、単なるコメディリリーフとしてではなく、時代劇の栄枯盛衰やスターシステムの変遷といった、より深いテーマ性にも関わる存在として、物語に奥行きを与えたと考えられます。そのキャラクター造形は、映画『蒲田行進曲』の銀ちゃんを彷彿とさせるとの指摘もありますが、また異なるニュアンスを持つ独自の存在感を放っています。
評価
総合評価
出典:Amazon.co.jp侍タイムスリッパー
感想
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観る前は、正直なところ「なぜこれほどまでに人気なのだろう?」と少し懐疑的な気持ちもありました。しかし、実際に観てみて納得!山口馬木也さんが見事に体現する高坂新左衛門の、武骨で真っ直ぐな人柄が、現代社会とのギャップと相まって、画面全体から温かいユーモアとして溢れ出ていました。彼の魅力は、まさに「愛すべきキャラクター」という言葉がぴったり。思わず寄り添い、応援したくなる…そんな感情を抱かせてくれる存在感は、この作品がインディーズ映画でありながら日本アカデミー賞を受賞するという快挙を成し遂げた大きな要因の一つであることは間違いないでしょう。低予算だからこその手作り感も、かえって作品の温かみを増しているように感じました。
こんなあなたにおすすめ!

とにかく笑って、ちょっと泣ける映画が観たいあなた
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武士と現代のギャップが生み出す笑い、そして主人公のひたむきな生き様にホロリとさせられます。
山口馬木也さんのファン、または彼の演技に注目しているあなた
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彼の魅力が全開!殺陣もコメディもシリアスも、すべて堪能できます。
熱心な時代劇ファンおよび文化遺産としての時代劇支持層のあなた
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劇中での時代劇制作の裏側や、時代劇への愛が詰まった描写に共感すること間違いなしです。
「場違い」もののコメディが好きなあなた
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異なる環境に放り出された主人公が巻き起こす騒動と、そこから生まれる人間ドラマの王道を楽しめます。
何かに一生懸命打ち込む人の姿に勇気をもらいたいあなた
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斬られ役という新たな道を見つけ、ひたむきに努力する主人公の姿に、明日への活力が湧いてくるはずです。
ネタバレ・トリビア情報(クリックで展開)
選ばれなかった未来:現代に留まるという決断
物語の核心に触れると、高坂新左衛門は元の時代へ帰る道を選ばず、現代に留まり映画俳優として生きることを決意します。タイムスリップものの定番である「故郷への帰還」ではなく、「今をどう生きるか」に焦点が当てられているのが本作の大きな特徴です。初めて食べるショートケーキの味に涙するシーンは、彼が失った時代の過酷さと、手に入れた現代の平和と豊かさを象徴的に描き出しています。彼は積極的に過去へ戻る手段を探すことはなく、会津藩の悲劇的な未来を知った後も、その運命を変えられない現実を受け止め、映画の中で侍の魂を演じ続けることを選びます。これは、形を変えた武士道の継承と言えるかもしれません。
撮影現場の記録:キャスティング、アドリブ、そしてユニークな製作物語
この映画の裏側には、数々の興味深いエピソードがあります。主演の山口馬木也さんをはじめとするキャスト陣は、コロナ禍による2年間の製作中断にも関わらず、全員が再開時に復帰するという熱意を見せました。山口さんは、おにぎりを「磐梯山の雪のような白さ」と表現するセリフや、決闘後の感動的なセリフなど、記憶に残るアドリブをいくつも生み出しています。また、時代劇の本場である東映京都撮影所が、インディーズ映画である本作に異例の全面協力をしたことも特筆すべき点です。助監督の山本優子役を演じた沙倉ゆうのさんは、実際の製作アシスタント業務もこなし、刀の整備まで手伝っていたというから驚きです。
歴史と映画的オマージュの響き
本作は、伝説の「斬られ役」福本清三氏への深いリスペクトが込められています。撮影所所長のセリフには福本氏の著書からの引用があり、高坂の迷惑をかけまいとする謙虚な性格も福本氏の人柄を反映していると言われています。また、クライマックスの決闘シーンで見られる約40秒間の沈黙は、黒澤明監督の『椿三十郎』へのオマージュ。さらに、主人公の高坂が会津藩士、ライバルの山形が長州藩士という設定は、戊辰戦争における歴史的対立を背景にしており、物語に深みを与えています。これらの要素は、本作が日本の時代劇や映画史の文脈の中に自らを位置づけ、敬意を払っている証と言えるでしょう。
まとめ:侍タイムスリッパーとVODでエンタメを楽しもう!
いやはや、『侍タイムスリッパー』、本当に面白い作品でしたね!なんといっても山口馬木也さん演じる高坂新左衛門の魅力にどっぷり浸れること間違いなし。彼の武骨なまでの真っ直ぐさ、そして時折見せるキュートな一面に、あなたもきっと心を鷲掴みにされるはず。
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